ゴミを再利用!ケミカルリサイクルとは
ゴミのケミカルリサイクルとはゴミをそのまま捨てるのではなく、化学的に分解したり高温で熱分解したりして、他の化学物質に変換してリサイクルする方法のことです。使用済みの資源を無駄なく再利用できるため、使えないゴミを減らすことができます。
原料化やモノマー化するためには、廃プラスチック製品を化学的に分解する必要があります。
こうして出来た化学物質は新しくペットボトルなどに生まれ変わり、ゴミから新たな資源が作られます。
高炉原料化という技術では、製鉄所などで使われる還元剤を生むことが可能です。いらなくなったゴミからコークスという石炭を蒸し焼きにして作るものの代わりとなる原料を生み出すことができるので、貴重な資源を使いすぎずに鉄を作れます。
水素も有効的に利用できるので、二酸化炭素の排出を減らすことができ、温暖化対策にもなり得ます。
ほかにも油化やガス化、コークス炉化学原料化などの技術が存在します。油化は廃プラスチックを熱で分解して油にするという技術です。加熱して固体を液体から気体へと変換し、出来た気体を冷却して油にします。ガス化は廃プラスチックなどを熱分解してガスを製造する技術で、水素やアンモニア、メタノールなどの科学工業原料や燃料として利用されます。コークス炉化学原料化とは、廃プラスチックを熱分解して、コークス炉ガスや炭化水素油として再利用する技術のことです。有害物質の発生がないというメリットもあります。
草木や畜産糞尿、生ゴミなどのバイオガス化、いらなくなった食用油のディーゼル燃料化や石鹸化、食べ物のゴミを飼料化する技術なども、ケミカルリサイクルの一種です。
使用済みの油をメタノールと反応させて、ディーゼル車で使えるようにしたり、生ゴミをバイオガスに変えてエネルギーとして利用したり、あまった食品から動物の飼料を作って豚などの人間の食料となるものを飼育したりと、様々に有効活用されます。ゴミのケミカルリサイクルはいらなくなったものを再度生まれ変わらせてエネルギーなどに変え、新たな使い道を見つけることができる、サスティナブルな技術です。